【買主様向け】金利が上昇で不動産価格は?

2026年09月18日

【買主様向け】金利が上がると不動産価格はどうなる?

【買主向け解説】金利が上がると不動産価格はどうなる?購入前に知っておくべき影響と対策

「金利が上がると不動産価格は下がる」と聞いたことはありませんか?

これから住宅の購入を検討している方にとって、金利の動向は「毎月のローン返済額」だけでなく「物件の買い時」にも直結する非常に重要なポイントです。

この記事では、金利上昇が不動産価格に与える影響の仕組みと、金利上昇局面で買主が意識すべきポイントをわかりやすく解説します。

 

1. 原則:金利上昇は不動産価格に「下落圧力」を与える

結論から言うと、理論上は「金利が上がると不動産価格は下がりやすくなる」とされています。

その理由は、買主の「住宅ローンの借入可能額(買える予算)」が下がるためです。

 

住宅ローンの借入額が減る仕組み

多くの買主は「毎月の返済額」の上限を決めて住宅ローンを組みます。 金利が上がると毎月の返済額のうち「利息分」の割合が増えるため、同じ月々返済額に抑えるためには借入元金(物件の購入予算)を減らさざるを得なくなります。

 

【シミュレーション】月々15万円返済(35年返済)の場合の借入可能額

●金利(年)●借入可能額(目安)●返済総額 ●金利差による借入額の変化

 0.5%   約 5,800万円   約 6,300万円  基準

 1.5%   約 4,800万円   約 6,300万円  約 -1,000万円

 2.5%   約 4,000万円   約 6,300万円  約 -1,800万円

※元利均等返済・概算値。

 

このように、金利が1%〜2%上がるだけで、同じ月々返済額でも買主様が購入できる物件価格の帯が数百万円〜1,000万円以上下がってしまいます。 予算を持つ買主様が減るため、売り手は価格を下げざるを得なくなり、結果として不動産価格に下落圧力がかかります。

 

2. ただし「金利が上がればすぐ価格が暴落する」わけではない理由

「じゃあ金利が上がるまで待てば安く買えるの?」と思うかもしれませんが、実際の不動産市場はそれほど単純ではありません。金利が上がっても価格が下がりにくい要因が3つあります。

 

① インフレ(物価・建築資材・人件費の高騰)

金利が上昇する局面の多くは「好景気やインフレ(物価高)」が背景にあります。 資材費や人件費が上がっているため、新築マンションや戸建ての建築コストそのものが高騰しており、供給側の価格が下がりづらい環境になっています。

 

② 人気エリアの需要と供給不足

駅近や都市部など、利便性の高い人気エリアは常に購入希望者が存在します。 売り物件の数に対して買い手の数が上回っている地域では、金利が上がっても価格が崩れにくい傾向があります。

 

③ 売り渋り(売却の差し控え)

不動産を売る側(所有者やデベロッパー)も、無理に安値で売るよりは売却時期を遅らせる選択をします。

市場に出回る物件数が減ると、需給が引き締まり価格が維持されます。

 

3. 金利上昇局面における買主のメリット・デメリット

買主にとって、金利上昇は悪いことばかりではありません。

 

買主のデメリット

住宅ローンの総返済額が増える

借入限度額が下がり、希望条件(エリア・広さ)の見直しが必要になる場合がある

 

買主のメリット

価格交渉(値引き)がしやすくなる可能性がある

買い手が減るため、売り主が早期売却を狙って価格調整に応じやすくなります。

 

物件選びに時間をかけられる(売り手市場から買い手市場への変化)

競合する買主様が減るため、奪い合いにならずじっくり物件を吟味しやすくなります。

 

4. 買主が今とるべき3つの実践的戦略

金利動向に振り回されずに納得のいく住まい探しをするためのポイントです。

 

① 「物件価格」ではなく「総支払額」で予算を組む

不動産の買い時は、単に「価格が安い時」ではありません。

低金利 + 物件価格が高め = ローン利息が少ない

高金利 + 物件価格が低め = ローン利息が多い

物件価格が多少下がっても、金利負担が増えれば「トータルの総支払額」はあまり変わらない(あるいは高くなる)ことがあります。予算計画は常に「金利込みの毎月返済額・総返済額」でシミュレーションしましょう。

 

② 金利タイプ(変動・固定)の特徴を把握して選ぶ

変動金利:金利は低いが、将来の金利上昇リスクを買主が負う。繰り上げ返済や十分な貯蓄がある方向け。

固定金利(フラット35など):金利は高めだが、返済額が確定するため資金計画が立てやすい。金利上昇局面での安心感を重視する方向け。

 

③ 資産価値が落ちにくい「立地・条件」を厳選する

金利上昇によって市場全体の下落圧力が強まった際、二極化が進みます。 「駅近」「周辺環境が良い」「管理状態が良い中古マンション」などは、金利が上がっても需要が落ちにくいため、将来売却や賃貸に出す際にも資産価値を保ちやすくなります。

 

まとめ:金利上昇期は「じっくり比較し、資金計画を固めて買う」チャンス

金利上昇は不動産価格の下落圧力になる(買主の購入可能額が減るため)。

ただし、資材高騰や人気エリアの需要により、すべての物件が一律に安くなるわけではない。

買主にとっては「ライバルが減り、冷静に物件を選べる」メリットもある。

 

金利の予測だけに頼って購入時期を先延ばしにするのではなく、「自分のライフプランに合ったタイミング」で、金利上昇に耐えられる安全な返済計画を立てて購入することをおすすめします。